競艇の実況やニュースを見ていると、非常識なフライングという言葉を聞く機会があるかもしれない。
しかし「フライングはわかるけど、非常識ってなに?」と疑問を持つ方もいるだろう。
また、非常識なフライングをした選手を買うかどうかで悩んでいる舟券初心者もいるかもしれないな。
非常識なフライングをした選手を買うかどうか知っていれば、的中率アップにつながるぞ。
ここからは、非常識なフライングについてわかりやすく解説するので、ぜひ最後まで読んでみてくれ。
非常識なフライングについて学んで、競艇勝ち組を目指そう!
- 非常識なフライングとは、0.05秒以上早いフライング
- 通常のフライングとの違いは出場辞退期間
- 非常識なフライングをした選手の舟券代を受け取れる
- 非常識なフライングをした選手を舟券から外せる
- フライングをした選手からスタート隊形を予想できる
競艇の非常識なフライングとは?
競艇の非常識なフライングとは、正常なスタートタイミングより0.05秒以上早くスタートすることだ。
フライングスタート方式では、選手は加速しながらスタートラインに向かっていく。
その後、決められたスタートタイミングでスタートラインを通過すると正常なスタートになるぞ。
このとき、通過するタイミングがわずかでも早いとフライングになってしまう。
さらに、通過するタイミングが0.05秒以上早い場合は、非常識なフライングになってしまうわけだな。
非常識なフライングと通常のフライングの違いを下の表にまとめたぞ!
非常識な フライング | 通常の フライング |
|
---|---|---|
スタートタイミング | 0.05秒以上早い | 0.01~0.04早い |
フライング休み | 1本目:35日 2本目:65日 3本目:95日 | 1本目:30日 2本目:60日 3本目:90日 |
賞典レース | 除外 | 除外 |
事故点 | 優勝戦:30点 優勝戦以外:20点 | 優勝戦:30点 優勝戦以外:20点 |
即日帰郷 | 同じ節で2本目 | 同じ節で2本目 |
購入した舟券 | 全額返還 | 全額返還 |
競艇のスタートはフライングスタート方式
競艇のスタートは、他の公営ギャンブル(競馬や競輪)と違い、フライングスタート方式で行われる。
フライングスタート方式では、はじめに選手が加速しながらスタートラインに向かっていく。
その後、大時計が0秒から1秒を指している間にスタートラインを通過すると正常なスタートになる。
このような方式になっているのは、ボートが水面上では静止できないからだ。
また、横並びのスタートでは、内側のコースがさらに有利になるため、勝負がつまらなくなるだろう。
フライングスタート方式では、選手のスタート力が試されるぞ!
ボートレース独特のスタート方法。各レーサーがタイミングを計って、大時計が0秒から1秒を指す間にスタートラインを通過するというもの。大時計が0秒を指すより少しでも早くラインを超えてしまった場合はフライング(F)、1秒を過ぎてラインを通過した場合は出遅れ(L)として欠場になる。フライングまたは出遅れした艇の舟券は、すべて返還になる。
スタートがわずかでも早いとフライング
競艇では、大時計が0秒を指すよりも早くスタートラインを通過してしまうとフライングになる。
フライングした選手は失格となり、賞典除外などの罰則を科されてしまうぞ。
さらに、1本目は30日、2本目は60日、3本目は90日、4本目は180日の出場辞退期間ができる。
これはフライング休みと呼ばれていて、この期間は選手が賞金を稼げなくなるな。
ちなみに、スタートタイミングから1秒を過ぎてもスタートしていないと、出遅れで失格になるぞ。
選手がスタートを攻めすぎると、フライングで失格になってしまうぞ!
ボートレースのスタートでは、大時計の針が0秒から1秒を指す間にスタートラインを通過しなければならない。針が0秒を指す前にラインを通過してしまうのがフライング(F)。フライングした艇に関する舟券は、全額返還される。
スタートが0.05秒以上早いと非常識なフライング
出典:https://www.boatrace.jp/
競艇では、大時計が0秒を指すよりも0.05以上早くスタートすると非常識なフライングになる。
非常識なフライングをすると、フライングよりもさらに厳しい罰則が科せられるぞ。
また、非常識なフライングが設定されているのは、集団フライングを防ぐためだと言われている。
あまりにも早い選手がいると、他の選手もつられてフライングしてしまうわけだな。
実際に、2023年3月20日の唐津9Rでは、6艇のうち5艇が非常識なフライングをしてしまったぞ。
非常識なフライングとは、0.05秒以上早いフライングのことだな!
フライングした選手の舟券は全て返還される
競艇では、フライングした選手を含む全ての舟券代が、的中or不的中に関わらず返還される。
例えば、1号艇がフライングしたときに、1号艇の単勝が返還されるのは当然だな。
これだけでなく、1号艇を含めた二連単「2-1」や三連単「2-1-3」なども全て返還されるぞ。
返還は自動払戻機で受け取れるので、レースが終わったら受け取りに行こう。
ちなみに、スタート後の転覆、落水、エンストなどは返還されないことも覚えておいてくれ。
返還艇があるときは、レース実況でアナウンスされるぞ!
競艇の非常識なフライングの罰則は?
競艇の非常識なフライングの罰則は、フライング休み、賞典除外、事故点、選出除外の4つがある。
このうち、賞典除外、事故点、選出除外の3つは、通常のフライングと同じ罰則だな。
一方、フライング休みについては、通常のフライング休みよりも5日間長い罰則が科せられるぞ。
具体的には、1本目は35日、2本目は65日、3本目は95日のフライング休みになる。
ちなみに、2022年4月以前は即日帰郷の罰則だったが、2022年5月から現在の罰則に変更されたな。
ここからは、非常識なフライングの罰則について解説していくぞ!
非常識なフライングはフライング休みが長い
非常識なフライングをした選手は、通常のフライングよりも5日間長いフライング休みになる。
具体的には、1本目が35日、2本目が65日、3本目が95日のフライング休みになるな。
フライング休みの期間は、選手はレースに出場できないので、賞金を稼ぐことができなくなる。
また、級別には最低出走回数の条件もあるので、高い級別になりにくくなるぞ。
フライング休みが通常のフライングよりも5日間長いのは、選手にとっては厳しい罰則だろう。
非常識なフライングは、フライング休みが通常のフライングよりも長いぞ!
賞典除外、事故点、選出除外は通常のフライングと同じ
非常識なフライングをした選手は、賞典除外、事故点、選出除外の罰則を科されてしまう。
これらは、通常のフライングをしたときと同じ内容の罰則となっているな。
まず、賞典除外は、その節の選抜戦、準優勝戦、優勝戦などに出場できなくなる罰則だ。
良い着順をとっても勝ち上がれないので、選手はレースに消極的になるぞ。
節の序盤で賞典除外になった選手については、普段よりも評価を下げるのがおすすめだな。
賞典除外になった選手は、出走表の欄外に載っているぞ!
次に、事故点は、準優勝戦への勝ち上がりや、毎年2回行われる級別審査に使用される点数だ。
事故点が大きすぎると、どんなに好成績を残していてもB2級になってしまうぞ。
最後に、選出除外は、SG・G1・G2競走の優勝戦や準優勝戦でのフライングに対する罰則だ。
これらでフライングすると、SG・G1・G2競走に一定期間出場できなくなるぞ。
選出除外の罰則は2023年4月1日から厳しくなって、選出除外される期間が2倍に伸びているな。
選出除外される期間については、下の表にまとめているぞ!
SG競走除外期間(SG競走の既あっせんは取消)
競走区分 | 除外期間 |
---|---|
SG競走の優勝戦 | スタート事故を起こした次のSG競走から24ヶ月間の除外(グランプリを含む) |
SG競走の準優勝戦※1 | スタート事故を起こした次のSG競走から12ヶ月間の除外(グランプリを含む) |
G1、G2競走除外期間
競走区分 | 除外期間 |
---|---|
SG競走、G1競走、G2競走の優勝戦 | あっせん辞退期間終了後、当該事故1回につき12ヶ月間の除外 |
SG競走、G1競走、G2競走の準優勝戦※2 | あっせん辞退期間終了後、当該事故1回につき6ヶ月間の除外 |
※1:グランプリのトライアル及び順位決定戦を含む。
※2:グランプリ及びクイーンズクライマックスのトライアル及び順位決定戦、ボートレースバトルチャンピオントーナメントの準決勝戦を含む。
2022年4月以前は即日帰郷の罰則だった
非常識なフライングをした選手に対する罰則は、2022年4月以前は即日帰郷となっていた。
即日帰郷とは、選手が節の途中に地元に帰るように命令されることだ。
非常識なフライングをした選手は、その日のレースが終了したら競艇場を去っていたぞ。
しかし、即日帰郷する選手がいると、選手が足りなくなることがある。
罰則を変更したのは、競艇場が追加選手をあっせんする手間を減らすためかもしれないな。
2022年5月以降は、非常識なフライングをしても即日帰郷しなくなったぞ!
一般財団法人日本モーターボート競走会は、集団スタート事故防止策の一環として、非常識なフライングを起こした選手に対する処置について、下記の通り変更することを発表しました。
◎非常識なフライングを起こした選手に対する処置
≪令和4年4月30日までの非常識なフライング≫
⇒原則、即日帰郷の処分とする。≪令和4年5月1日以降の非常識なフライング≫
⇒原則、即日帰郷の処分を廃止し、従前のスタート事故による出場辞退期間に、5日間の出場辞退日数を加算する。
2022年5月の罰則変更で非常識なフライングが減った
出典:https://www.boatrace.jp/
非常識なフライングをした選手に対する罰則は、2022年4月以前と2022年5月以降で違う。
罰則を変更したことで、非常識なフライングが減ったかどうかを調べたぞ。
非常識な フライング | 通常の フライング | 割合 | |
---|---|---|---|
2020年5月~2021年4月 | 135本 | 1332本 | 10.1% |
2021年5月~2022年4月 | 147本 | 1292本 | 11.4% |
2022年5月~2023年4月 | 125本 | 1298本 | 9.6% |
参考:FL休み期間
上の表を見ると、罰則を変更した後は、非常識なフライングの本数と割合が減っている。
罰則を変更したことで、選手の意識が変わったのかもしれないな。
今後も減るかどうかはわからないが、施行者の思惑は一旦は成功したと考えていいだろう。
非常識なフライングは、罰則を変更した後に少し減っているぞ!
罰則が厳しいのは競艇場の売上維持のため
非常識なフライングをした選手に対する罰則が厳しい理由は、競艇場の売上を維持するためだ。
フライングをした選手を含む舟券は、舟券購入者に全て返還される。
これは、舟券の売上によって運営されている競艇場にとって、大きな痛手となってしまうぞ。
特に、同じレースで何名もフライングすると、返還額も大きくなってしまう。
非常識なフライングは集団フライングのリスクがあるため、罰則が厳しくなっているわけだな。
例えば、ボートレースメモリアル2022の優勝戦では約13億円が返還されたぞ!
優勝戦は誰も予想だにしない結末が待っていた。3コースの新田雄史(37=三重)がコンマ01、4カドの白井英治(45=山口)がコンマ02のフライング。総売り上げ16億5895万8800円の約81・4%にあたる13億4993万3200円が返還となった。
出典:日刊スポーツ
競艇の非常識なフライングと予想のコツ
競艇の非常識なフライングを予想に活かすコツは、通常のフライングのコツとほとんど同じだ。
これは、罰則の変更により、罰則の内容がほとんど同じになったからだな。
フライングをした選手は、攻めたスタートをしにくく、良い着順にも期待しにくくなるぞ。
また、非常識なフライングをした選手の評価を下げるのもおすすめだ。
これは、0.05秒以上のフライングをしてしまうのは、何らかの不調があると考えられるからだな。
非常識なフライングを予想に活かして、的中率アップだ!
- フライングした選手からスタート隊形を予想する
- フライングした選手の1着に期待しない
- 非常識なフライングをした選手の評価を下げる
フライングした選手からスタート隊形を予想する
出典:https://www.boatrace.jp/
その節でフライングをした選手がいる場合、その選手からスタート隊形を予想しやすくなる。
これは、同じ節でフライングを2回すると、即日帰郷の罰則が科せられるからだな。
また、フライング休みも長くなって、賞金で稼げなくなるので、選手にとって大きな痛手だぞ。
例えば、3コースの艇が出遅れると、4コースの艇がまくりを決めやすくなる。
フライングをした選手が3コースの場合は、スジ舟券「4-56」を狙ってみるのもおすすめだな。
フライングをした選手は、スタートで攻めにくいぞ!
フライングした選手の1着に期待しない
出典:https://www.boatrace.jp/
その節でフライングをした選手がいる場合、その後のレースでは1着に期待しないのがおすすめだ。
これは、賞典除外になると、その節の賞典レースに勝ち上がれなくなるからだな。
どれだけ良い着順をとっても意味がないので、フライングした選手はレースに消極的になるぞ。
例えば、4~6コースの艇はスタートで攻めなければ1着をとりにくい。
フライングをした選手が4~6コースの場合は、1着ではなく2・3着で狙うことを検討してみてくれ。
フライングをした選手は、レースに消極的になるぞ!
非常識なフライングをした選手の評価を下げる
出典:https://www.boatrace.jp/
その節で非常識なフライングをした選手がいる場合、その選手の評価を下げるのがおすすめだ。
これは、非常識なフライングをしてしまうのには理由があると考えられるからだな。
例えば、スタート勘が合っていない可能性や、モーター調整が上手くいっていない可能性がある。
このような状況では、その後のレースでも活躍するのは難しいだろう。
一方、通常のフライングなら、スタートで攻めた結果、仕方なく起こってしまうこともあるぞ。
非常識なフライングをした選手は、その後も活躍しにくいだろう!
競艇の非常識なフライングのまとめ
非常識なフライングについてまとめると、この5つがポイントだ。
- 非常識なフライングとは、0.05秒以上早いフライング
- 通常のフライングとの違いは出場辞退期間
- 非常識なフライングをした選手の舟券代を受け取れる
- 非常識なフライングをした選手を舟券から外せる
- フライングをした選手からスタート隊形を予想できる
非常識なフライングをした選手は、通常のフライングよりも長いフライング休みになってしまう。
これを避けるために、どの選手も安全かつ早いスタートの練習をしているぞ。
罰則も厳しくなったので、今後はなるべくフライングが起こらないように祈るばかりだな。
また、フライングした選手はスタートやターンで攻めにくくなることが多い。
しかし、例外もあるので、時間のある方は選手のフライング後の傾向も確認するのがおすすめだ。
フライングを予想に活かすコツは、競艇 フライングにまとめているぞ!
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