この記事では「競艇の得点率ってなに?」という方に向けて、得点率の意味や計算方法、予想に活かす方法などをまとめた。
簡単に言えば、得点率とは選手に付けられた評価点のことだ。
得点率はレースの成績で決まり、得点率の高い選手が準優勝戦や優勝戦に進むことができるぞ。

また、得点率がレースの成績で決まることから、得点率の高い選手は調子の良い選手と判断することもできる。
出走表に載っているデータと合わせることで、精度の高い予想をすることができるぞ。
他にも、得点率を予想に活かす方法はいくつか存在している。
この記事をぜひ最後まで読んで、競艇勝ち組を目指してくれ。

競艇の得点率とは?計算方法は?
冒頭でも説明したが、競艇の得点率とは選手に付けられた評価点のことだ。
得点率はレースの成績によって計算され、節ごとにリセットされる。
つまり、前の節と次の節の得点率には一切関係がないということだな。
また、具体的な計算方法は「得点率=(得点の合計-減点の合計)/出走回数」となっている。
「得点」「減点」「具体的な計算」について、順番に解説していこう。
得点はレースの成績によって決まる
選手に与えられる得点はレースの成績によって決まる。
例えば、SG「第24回オーシャンカップ」の得点表は下の表のようになっていたぞ。
着順 | 予選 一般戦 準優勝戦 |
ドリーム戦 |
---|---|---|
1着 | 10点 | 12点 |
2着 | 8点 | 10点 |
3着 | 6点 | 9点 |
4着 | 4点 | 7点 |
5着 | 2点 | 6点 |
6着 | 1点 | 5点 |
選手責任外の 欠場・失格 |
0点 | 0点 |
上の表から、ドリーム戦では他のレースよりも高い得点を与えられることが分かる。
これは、ドリーム戦には出場選手のなかでも上位6名が集まるので、他のレースよりも上位着を獲るのが難しいからだ。
ドリーム戦に出場できた時点で、予選では一歩リードしているというわけだな。

先ほど例に出した「オーシャンカップ」以外の競走でも、予選、一般戦、準優勝戦での得点は同じであることが多い。
ただし、ドリーム戦がない競走では、選抜戦や特選といったレースで得点が上乗せされることがある。
レースごとの得点表が知りたいときは、紙の出走表に書かれているぞ。

事故・内規違反は減点の対象
選手がレース中に事故や内規違反をした場合は、減点の対象となる。
「内規違反」と聞くと難しく感じるかもしれないが、簡単に言えば「ルール違反」のことだ。
例えば、SG「第24回オーシャンカップ」の減点表は下の表のようになっていたぞ。
事故・内規違反 | 減点 |
---|---|
待機行動違反 | -7点 |
失速(2回目以降) | -7点 |
不良航走 | -7点 |
選手責任欠場(F・Lを除く) | -5点 |
選手責任失格 | -5点 |
「待機行動違反」とは、ピットからスタートまでの待機行動中にズルをすることだ。
例えば、艇の先端を必要以上に振ったり(蛇行)、他の艇の邪魔をすると待機行動違反となる。
「失速」や「不良航走」については、文字通りの意味なので分かりやすいな。
「選手責任欠場」や「選手責任失格」は、落水、転覆、沈没、エンストなどを指している。

減点表は、先ほど例に出した「オーシャンカップ」以外の競走でも同じであることが多い。
ただし、競走によっては、待機行動違反や選手責任失格が減点にならないこともあるようだ。
競走ごとの減点表が知りたい場合は、得点表と同じように紙の出走表に書かれているぞ。

実際に得点率を計算してみよう
得点と減点の仕組みが分かったところで、実際に得点率を計算してみよう。
例えば、下の出走表は、2019年7月13日の常滑競艇場の第12レース(第24回オーシャンカップ4日目)のものだ。
1号艇「瓜生正義」選手のこの節の成績は「ドリーム戦1着、予選1着、予選2着、予選4着、予選2着」となっていて、事故や内規違反はなかった。
先ほど解説した「第24回オーシャンカップ」の得点表から、この時点での「瓜生正義」選手の得点率を計算すると「(12点+10点+8点+4点+8点)/5レース=8.40点」となる。
4日目の時点で得点率が8.40点もあれば、ほぼ確実に準優勝戦に進むことができるだろう。

次に、「瓜生正義」選手が待機行動違反を1回していたとして、得点率を計算しなおすと「(12点+10点+8点+4点+8点-7点)/5レース=7.00」となる。
先ほどの得点率8.40点と比べて、1.40点も下がってしまったな。
準優勝戦に出場するためには、事故や内規違反の減点が1回でもあるとかなり厳しくなるのだ。

競艇の得点率の役割は?
競艇の得点率は、準優勝戦や優勝戦の「出場選手」や「枠番」を決めるために使われる。
例えば、SG「第24回オーシャンカップ」では、1日目~4日目が予選、5日目が準優勝戦、6日目が優勝戦となっていた。
まず、1日目~4日目の予選では、番組構成員が選手ごとに枠番の偏りがないように番組を編成する。
選手は1日1レース~2レースに出場し、4日目終了までに合計5レース~6レースに出場する。

予選が4日目まで終了すると、選手ごとの得点率を計算して5日目の準優勝戦に出場する選手を決める。
SG「第24回オーシャンカップ」の準優勝戦の編成表は下の表のようになっていたぞ。
枠番 | 準優勝戦A組 | 準優勝戦B組 | 準優勝戦C組 |
---|---|---|---|
1号艇 | 得点率3位 | 得点率2位 | 得点率1位 |
2号艇 | 得点率4位 | 得点率5位 | 得点率6位 |
3号艇 | 得点率9位 | 得点率8位 | 得点率7位 |
4号艇 | 得点率10~12位 | 得点率10~12位 | 得点率10~12位 |
5号艇 | 得点率13~15位 | 得点率13~15位 | 得点率13~15位 |
6号艇 | 得点率16~18位 | 得点率16~18位 | 得点率16~18位 |
上の表から、得点率の高い選手ほど内側の枠番になっていることが分かる。
つまり、予選で好成績の選手ほど準優勝戦で有利になるというわけだ。

準優勝戦が終了すると、その結果から6日目の優勝戦に出場する選手を決める。
SG「第24回オーシャンカップ」の優勝戦の編成表は下の表のようになっていたぞ。
枠番 | 優勝戦 |
---|---|
1号艇 | 準優勝戦が1着で、得点率が最も高い選手 |
2号艇 | 準優勝戦が1着で、得点率が2番目に高い選手 |
3号艇 | 準優勝戦が1着で、得点率が最も低い選手 |
4号艇 | 準優勝戦が2着で、得点率が最も高い選手 |
5号艇 | 準優勝戦が2着で、得点率が2番目に高い選手 |
6号艇 | 準優勝戦が2着で、得点率が最も低い選手 |
上の表から、準優勝戦で着順が良く、得点率の高い選手ほど内側の枠番になっていることが分かる。
つまり、予選と準優勝戦で好成績の選手ほど優勝戦で有利になるというわけだな。

得点率が同一だった場合は?
準優勝戦や優勝戦の「出場選手」や「枠番」を決めるときに、得点率の同じ選手が複数名いることがある。
この場合、SG「第24回オーシャンカップ」では、
- 得点率が同一の場合
→上位着位の多い選手(最下位着位が多い場合を含む)を上位とする - 着位数が同一の場合
→最高タイム(2周レースを除く)の早い選手を上位とする - 最速タイムが同一の場合
→選出順位順とする
となっていた。
また、「3.最速タイムが同一の場合」については、他の競走では「勝率順とする」となっている場合もある。
まとめると「得点率→着位→最速タイム→選出順位(勝率順)」の順番に上位選手が選ばれるということだな。

準優勝戦がない競走もある
ここまでの説明では、1つの節が「予選→準優勝戦→優勝戦」の流れで行われることを前提にしてきた。
SG競走やG1競走のようなグレードの高いレースは、この流れで開催されることが多いからだ。
しかし、G2以下の競走のなかには「予選→優勝戦」の流れで行われるレースもある。
この場合、予選での勝率上位6名がいきなり優勝戦に出場することになるな。
自分が舟券を買おうとしている競走がどのような流れで行われているのかは、出走表でチェックできるぞ。

以上で、得点率の意味と役割の解説は終了だ。
得点率は、競艇のレースの進行に欠かせないものであることが分かったな。
次は、選手ごとの得点率をチェックする方法を解説していくぞ。
競艇の得点率のランキングを見るには?
競艇の得点率のランキングは、競艇の公式HPで見ることができる。
トップページからレースを選び、「得点率一覧」のタブに切り替えよう。
ただし、「得点率一覧」を見ることができるのは、G2以上のグレードの競走だけとなっている。
「得点率一覧」では、上のイラストのように「順位」「選手名」「得点率」「着順」などを確認できる。
着順の数字が太字になっているのは、ドリーム戦の着順だ。
準優勝戦に出場するための得点率のボーダーは、このページでチェックしよう。

競艇の得点率早見の見方は?
競艇の得点率早見は、競艇の公式HPで見ることができる。
トップページからレースを選び、「得点率早見」のタブに切り替えよう。
ただし、「得点率早見」を見ることができるのは、G2以上のグレードの競走だけとなっている。
「得点率早見」では、出場する選手の「得点率」「順位」「何着を獲ったら得点率が何点になるのか」などを確認できる。
また、背景色や文字色の意味は、
- 赤色背景
→その着順を獲れば準優勝戦に出場確定 - 紫色背景
→その着順を獲れば、2走目の結果次第で準優勝戦に出場可能 - 緑色背景
→その着順を獲っても、準優勝戦には出場できない - 黄色文字
→準優勝戦のボーダー圏内の得点率
となっているぞ。
出場する選手の得点率を比べたり、選手が何着を狙って走るのかを予想したりするのに利用していこう。

以上で、選手ごとの得点率をチェックする方法の解説は終了だ。
得点率早見は、うまく使えば予想の精度を上げることができるぞ。
次は、いよいよ得点率を予想に活かす方法を解説していこう。
競艇の得点率を予想に活かすには?
競艇の得点率を予想に活かすには、
- 得点率の高い選手に注目
- 選手が狙っている着順に注目
- 準優勝戦と優勝戦では1号艇に注目
の3つがポイントだ。
選手の勝率やモーター2連率だけでなく、得点率を予想に活かすことで的中率アップを狙っていこう。
3つのポイントについて、順番に説明していくぞ。
得点率の高い選手に注目
競艇の得点率を予想に活かす1つ目のポイントは、得点率の高い選手に注目することだ。
得点率はその節のレースの成績で計算されるので、「得点率の高い選手=その節で調子の良い選手」と判断することができるぞ。
例えば、2019年10月25日の児島競艇場の第8レースの得点率早見を見てみよう。
このレースの得点率早見からは、6号艇「田村隆信」選手の得点率が他の選手に比べて圧倒的に高いことが分かる。
一般的に、6号艇は舟券に絡むことは少ないので、予想するときに期待しないことが多い。
しかし、このレースのように圧倒的に得点率が高い選手がいる場合は注意しておこう。
「当地との相性が良い」「モーター性能が良い」など、色々な理由が考えられるが、とにかく結果を出しているのは間違いないからだ。

選手が狙っている着順に注目
競艇の得点率を予想に活かす2つ目のポイントは、選手が狙っている着順に注目することだ。
選手も人である以上は、色々な考えを持ってレースに臨んでいる。
「準優勝戦に何としても出たい」と考えて積極的なレースをする選手もいれば、「このレースは事故や内規違反のないように安全に走りたい」と考えて消極的なレースをする選手もいるわけだな。
例えば、2019年10月25日の児島競艇場の第9レースの得点率早見を見てみよう。
このレースの得点早見表から、選手ごとの気持ちを想像してみると、
- 1号艇「中澤和志」選手
→準優勝戦に出場するために、何としても1着を獲りたい - 2号艇「山口達也」選手
→準優勝戦に出場が確定しているから、安全に走り切りたい - 3号艇「前田将太」選手
→準優勝戦に出場するために、4着以内には入りたい - 4号艇「毒島誠」選手
→準優勝戦に出場が確定しているから、安全に走り切りたい - 5号艇「松井繁」選手
→準優勝戦に出場するために、4着以内には入りたい - 6号艇「三角哲男」選手
→準優勝戦に出れないことが確定しているし、6号艇だから勝負をする理由がない
となる。
このことから、1号艇、3号艇、5号艇は積極的なレースをして、2号艇、4号艇、6号艇が消極的なレースをすることが予想される。
舟券を買うときは、1号艇、3号艇、5号艇を中心に買うのが良さそうだな。

準優勝戦と優勝戦では1号艇に注目
競艇の得点率を予想に活かす3つ目のポイントは、準優勝戦と優勝戦では1号艇に注目することだ。
得点率の役割のところで解説した通り、準優勝戦では得点率1位~3位の選手が1号艇で出場する。
その節で活躍した選手が最も有利な枠番でスタートするのだから、1号艇が1着を獲りやすいのは当然だ。
特に、第12レースでは、1号艇が得点率1位の選手、2号艇が得点率6位の選手となることが多い。
準優勝戦のなかでも最も的中を狙いやすいレースと言えるだろう。

また、優勝戦でも、得点率1位の選手が1号艇で出場することが多い。
ただし、優勝戦の枠番には準優勝戦の着順も関係するので、必ずしも1号艇が得点率1位の選手とは限らない。
得点率一覧や得点率早見で、出場する選手の得点率をチェックしよう。
もしも得点率1位の選手が1号艇だったら、1号艇の1着は約束されたも同然だ。

以上で、得点率を予想に活かす方法の解説は終了だ。
最後に、この記事の内容を簡単におさらいしよう。
競艇の得点率のまとめ
競艇の得点率について、もう一度まとめると、
- 得点率とは選手に付けられた評価点
- 得点率はその節のレースの成績で計算される
- 得点率は準優勝戦や優勝戦の出場選手や枠番を決めるために使われる
- 得点率の高い選手に注目
- 得点率から選手が狙っている着順を想像する
- 準優勝戦と優勝戦では1号艇に注目
の6つがポイントだ。
得点率は、その節の選手とモーターの両方の力を合わせた数値だと言ってもいい。
しっかりと予想に活かして、的中率をアップさせていこう。

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