この記事では「競艇の賞典除外ってなに?」という方に向けて、競艇の賞典除外の意味や予想に活かす方法をまとめた。
簡単に言えば、賞典除外とは優勝戦や準優勝戦に出場できなくなる罰則だ。
賞典除外は、スタート事故を起こした選手や妨害失格になった選手などに科せられるぞ。
この賞典除外の仕組みについて知っていると、出場選手の心理を読めるようになる。
ぜひ最後まで読んで、競艇の基礎知識を付けていってくれ。

競艇の賞典除外とは?
競艇の賞典除外とは、賞典レースに出場できなくなる罰則のことだ。
賞典レースとは、他のレースよりも賞金が高いレースのことで、主に優勝戦、準優勝戦、選抜戦のことを指すぞ。
競艇では、予選での得点率の高い選手が準優勝戦に出場できる。
しかし、賞典除外になった選手は、得点率がどれだけ高くても準優勝戦に出場できなくなるのだ。

賞典除外はどこでチェックできる?
競艇の賞典除外は、「紙の出走表」「競艇の公式サイト」「競艇場ごとの公式サイト」のどれかで確認できる。
まず、紙の出走表では、賞典除外になった選手が欄外に書かれていることが多い。
例えば、上のイラストは福岡競艇場の出走表だが、第12レースの下に「賞典レース除外者」が書かれているな。
紙の出走表は競艇場ごとにデザインが違うので、自分がよく行く競艇場の出走表を確認してみてくれ。

出典:https://www.boatrace.jp/
また、競艇の公式サイトでは、賞典除外になった選手を「得点率一覧」でチェックできる。
得点率一覧では、出場選手が得点率の高い順番に表示されるが、賞典除外になった選手は得点率が「-」となって一番下に表示されるぞ。
例えば、上のイラストでは、3名の選手が賞典除外となっていることがわかるな。
ただし、得点率一覧は、G2以上のレースでしか公開されていない。
一般戦とG3競走で賞典除外になった選手を確認するときは、競艇場ごとの公式サイトで出走表を確認してみてくれ。

即日帰郷との違いは?
競艇の賞典除外と似たような罰則に「即日帰郷」という罰則がある。
即日帰郷とは、選手が節の途中に地元に帰るように命令されることだ。
賞典除外は、賞典レースに出場できないだけで、その節の最終日まで賞典レース以外のレースに出場できる。
しかし、即日帰郷になってしまうと、その日のうちに競艇場を去らなければならない。
節の途中で帰ることになるので、その選手は出場レース数がかなり減ることになるぞ。

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どうしたら賞典除外になる?
競艇の賞典除外は、主にレースでルール違反をした選手に科せられる。
賞典除外が科せられる主な理由はこの5つだ。
賞典除外になる理由
- スタート事故(その節で1回目)
- 妨害失格(その節で1回目)
- 待機行動違反(その節で2回目)
- 不良航走(その節で2回目)
- 選手が出走調整を希望したとき
【1】~【4】はレースにおけるルール違反による罰則で、【5】は選手自身が希望するものだ。
ここからは、それぞれの理由について簡単に解説していくぞ。
スタート事故(その節で1回目)
出典:JLC
その節で、スタート事故を1回でもした選手は賞典除外となる。
スタート事故とは、フライングと出遅れのことだな。
競艇では、大時計の針が0秒~1秒の間にスタートラインを通過しなければいけないというルールがある。
そして、0秒より前にスタートラインを超えてしまうとフライングとなり、1秒を過ぎてもスタートラインを通過できていないと出遅れとなるぞ。
スタート事故は1回で賞典除外になってしまうので、スタートが難しい競艇場ではどの選手も慎重なスタートになりやすいのだ。

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妨害失格(その節で1回目)
出典:JLC
その節で、妨害失格に1回でもなった選手は賞典除外となる。
妨害失格とは、その艇のせいで他の艇が転覆してしまったときに科せられる罰則だ。
例えば、締めまくりを無理やり決めようとしたり、全速ターンで外側の艇にぶつかってしまったりするとこのような事故が起こりやすい。
選手にとっても危険だし、舟券代も返ってこないので、安全なレースを心掛けてほしいものだな。

待機行動違反(その節で2回目)
出典:JLC
その節で、待機行動違反を2回した選手は賞典除外となる。
待機行動違反とは、ピット離れからスタートまでの待機行動中にルール違反をすることだ。
例えば、ターンマークや他の艇と適正な間隔を空けなかったり、他の艇の進路を妨害したりすると違反が科せられる。
待機行動違反は2回で賞典除外になるので、待機行動違反を1回でもした選手は無理な前づけがしにくくなるな。

不良航走(その節で2回目)
出典:JLC
その節で、不良航走を2回した選手は賞典除外となる。
不良航走とは、その艇のせいで他の艇の航走に著しく支障が生じたときに科せられる罰則だ。
例えば、内側から無理やり抜こうとしたり、後ろからぶつかったりしたときに違反が科せられることが多い。
そのまま他の艇を転覆させたら、先ほど解説した妨害失格になるな。
不良航走は2回で賞典除外になるので、不良航走を1回でもした選手は無理な追い抜きがしにくくなるな。

選手が出走調整を希望したとき
選手が出走調整を希望したときは、その選手は賞典除外となる。
出走調整とは、選手が「明日は1回走り(あるいは2回走り)にしてほしい」という希望を出すことだ。
選手が自由に出走回数を決められると、得点率を平等に比べることができなくなる。
そのため、出走調整をした選手は賞典レースには出場できないようにしているわけだな。

ちなみに、出走調整は、来期の級別のことを考えて行われることが多い。
例えば「このまま行けば、ほぼ確実に来期はA1級になれる」という選手は、1回走りを希望して勝率を減らさないようにするだろう。
逆に「今のままではA1級は厳しいけど、ここから連勝すればA1級になれる」という選手は、2回走りを希望してチャンスを掴みにいくかもしれないな。
また「事故率が0.70以上あって、来期はB2級になってしまう」という選手が、事故率を下げるために2回走りを希望することもある。
このように、競艇選手はその節よりも先のことを考えて、賞典除外になってでも出走調整をするのだ。

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競艇の賞典除外の仕組みを知っていると、出場選手の心理を読めるようになる。
賞典除外を予想材料にするときは、具体的にはこの2つを考えよう。
賞典除外を予想に活かすには?
- 賞典除外になった選手は無理をしない
- 待機行動違反や不良航走を1回した選手は無理なレースができない
選手の実力やモーターの気配だけでなく、このようなことも考えて予想すると、これまでよりも的中率が上がるだろう。
ここからは、それぞれの心理について簡単に解説していくぞ。
賞典除外になった選手は無理をしない
1日目や2日目に賞典除外になった選手は、その節のそれ以降のレースで無理をしないことが多い。
なぜなら、どれだけ良い順位をとっても準優勝戦に出場できないからだ。
ここで無理をしてスタート事故などを起こしてしまうと、その節以降のレースにも支障が出てしまう。
それなら、賞典除外になった節は大人しくしておくのが無難だな。
無理して1着を狙うことは少ないので、良くて2着と考えて予想してみるのがおすすめだ。

待機行動違反や不良航走を1回した選手は無理なレースをしにくい
待機行動違反や不良航走は、1回では賞典除外にならないが、2回してしまうと賞典除外になる。
そのため、1回でもこれらの罰則が科せられた選手は無理なレースをしにくくなるぞ。
具体的には、待機行動違反なら無理な前づけが難しくなるし、不良航走なら無理な追い抜きが難しくなる。
選手の実力差が大きければあまり関係はないが、実力差が小さいレースではこのような差が着順を決めることになるだろう。

【競艇の賞典除外】まとめ
競艇の賞典除外について、もう一度まとめると、
- 賞典レース(優勝戦、準優勝戦、選抜戦など)に出場できない罰則
- 紙の出走表の欄外や競艇の公式サイトの得点率一覧でチェック
- スタート事故や妨害失格は1回目でアウト
- 待機行動違反や不良航走は2回目でアウト
- 出走調整を希望した選手も賞典除外になる
の5つがポイントだ。
また、賞典除外になった選手や賞典除外になりそうな選手の心理を考えると、予想に活かすことができるぞ。
選手の実力やモーターの気配と比べると細かい部分だが、このようなところまで気を付ければ、これまで以上に予想の精度を上げることができるだろう。
さっそく、今日の予想から賞典除外も予想材料として活かしてみよう。

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