この記事では「競艇のイン屋やアウト屋ってなに?」という方に向けて、
- イン屋とアウト屋の意味
- イン屋とアウト屋の選手一覧
- イン屋とアウト屋の予想のコツ
などをわかりやすくまとめた。
競艇のイン屋とは、極端な前づけによって、内側のコースをとりにいく選手のことだ。
一方、競艇のアウト屋とは、どの艇番でも6コースからスタートする選手のことだな。
イン屋やアウト屋は特殊なコース取りをするため、普通のレースとは展開が変わってくる。
そのため、イン屋とアウト屋の特徴を知っていると、舟券の的中率を上げられるぞ。
イン屋とアウト屋の選手一覧と予想のコツをまとめたので、ぜひ最後まで読んでみてくれ。

初心者にもわかりやすいように、イン屋とアウト屋について解説するぞ!
競艇のスタートコースについて


イン屋とアウト屋を解説する前に、まずは競艇のスタートコースについて解説する。
スタートコースについて理解していないと、イン屋とアウト屋も理解できないからだ。
初心者はもちろん、中級者以上の方もスタートコースについて改めて確認しよう。
ここから、競艇のスタートコースについて、以下の3つのポイントを解説していくぞ。
- スタートコースは早い者勝ち
- 1コースの艇が最も1着をとりやすい
- 無理な前づけで進入が深くなると不利



まずは競艇のスタートコースについて理解しよう!
スタートコースは早い者勝ち


出典:JLC
競艇では「ピット離れ→コース取り→スタート」の流れでレースが始まる。
コース取りは早い者勝ちであり、選手が自分の好きなコースからスタートできるぞ。
つまり、競艇では、艇番と同じコースからスタートするとは限らないわけだな。
自分の艇番よりも内側のコースからスタートすることを「前づけ」と呼ぶ。
前づけを狙う選手は、ピット離れから急発進して、内側のコースをとりにいくぞ。



競艇のコース取りは早い者勝ちで、前づけする選手もいるな!
1コースの艇が最も1着をとりやすい


出典:https://www.boatrace.jp/
競艇では、1コースの艇が最も有利で、1コース1着率は全国平均で50%以上となっている。
これは、内側のコースのほうが、1周目1マークを先にターンしやすいからだな。
1コースの艇は、1周目1マークを小回りにターンするだけで、1着をとることができるぞ。
逆に、6コースの艇は最も不利で、6コース1着率は全国平均で1.8%しかない。
1~5コースの艇がスタートやターンでミスしないと、6コースの艇が1着をとるのは難しいな。



競艇は、1コース1着率が全国平均で50%以上もあるぞ!
無理な前づけで進入が深くなると不利


出典:JLC
ここまでの話を考えると、どの選手も1コースへの前づけを狙えばいいと思うだろう。
しかし、実際のレースでは、艇番と同じコースからスタートする選手が多いぞ。
これは、無理な前づけをして進入が深くなると、スタート前の助走距離が短くなるからだ。
その結果、スタート前後に十分に加速できず、他の艇にまくられてしまうわけだな。
また、慣れていないスタート位置から加速し始めると、フライングの危険性も上がるぞ。



前づけは、慣れていない選手が行ってもリスクが大きいのだ!
競艇のイン屋とは?


競艇のイン屋とは、極端な前づけによって、内側のコースをとりにいく選手のことだ。
基本的には1コースを狙うのだが、実際には2コースからのスタートになることが多いな。
これは、1号艇の選手が1コースを奪われないように抵抗するからだ。
ちなみに、選手のなかには、5・6号艇のときだけ前づけを狙う選手もいる。
このような選手については極端な前づけをしないため、一般的にはイン屋とは呼ばないぞ。



例えば「松井繫」選手は5・6号艇なら前づけするが、イン屋ではないな!
また、イン屋の1~3コースの1着率は、同じ勝率の他の選手より低いという特徴がある。
これは、無理な前づけをして1~3コースをとるため、スタートで遅れることがあるからだ。
前づけしてとった1~3コースは、普通の1~3コースよりも1着をとりにくいわけだな。
逆に、イン屋がはじめから1~3コースのときでも、他の選手より1着率が高いわけではない。
「イン屋=1~3コースが得意な選手」ではないので、間違えないように注意してくれ。



イン屋は前づけが得意なだけで、1~3コースが得意なわけではないのだ!
競艇のイン屋の選手一覧


競艇のイン屋について、選手名、級別、コースごとのスタート率を下の表にまとめた。
コースごとのスタート率は「そのコースのスタート回数/出走回数の合計」で計算したぞ。
また、スタート率の10~50%をオレンジ太字、50%以上を赤太字にしている。
オレンジ太字は進入しやすいコース、赤太字は特に進入しやすいコースということだな。
下の表に載っている選手がいるレースでは、前づけを警戒して予想するようにしよう。
選手名 | 級別 | 1コース | 2コース | 3コース | 4コース | 5コース | 6コース |
---|---|---|---|---|---|---|---|
西島義則 | A1級 | 31.4% | 60.7% | 5.0% | 2.1% | 0.7% | 0.0% |
江口晃生 | A1級 | 32.2% | 63.6% | 3.3% | 0.8% | 0.0% | 0.0% |
今村暢孝 | A1級 | 28.2% | 68.0% | 3.9% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
石川真二 | A1級 | 35.7% | 44.3% | 17.9% | 2.1% | 0.0% | 0.0% |
深川真二 | A1級 | 32.1% | 52.6% | 14.6% | 0.7% | 0.0% | 0.0% |
上瀧和則 | A2級 | 19.4% | 66.7% | 8.3% | 5.6% | 0.0% | 0.0% |
村上純 | A2級 | 25.4% | 50.8% | 23.1% | 0.8% | 0.0% | 0.0% |
鈴木幸夫 | B1級 | 35.2% | 56.2% | 7.6% | 1.0% | 0.0% | 0.0% |
西田靖 | B1級 | 31.3% | 47.9% | 16.7% | 2.1% | 2.1% | 0.0% |
敬称略
データ:艇国データバンク
成績の集計期間:2020年11月1日~2021年4月30日
上の表から、イン屋はほとんどのレースで1・2コースからスタートしていることがわかる。
また、3コースからのスタートがあるかどうかは、選手によって違うこともわかるな。
例えば「西島義則」選手や「江口晃生」選手は、3コースのスタート率が5%以下となっている。
一方「石川真二」選手や「深川真二」選手は、3コースのスタート率も14%以上もあるぞ。
選手ごとに前づけの傾向を覚えて、イン屋の進入コースを予想するときに役立ててみてくれ。



選手名と前づけの傾向を覚えて、進入予想に活かしていこう!
競艇のイン屋がいるときの予想のコツ


競艇のイン屋がいるレースでは、枠なり進入にはならず進入隊形が乱れやすい。
さらに、極端な前づけはスタートにも影響するので、活躍しやすいコースも変わるぞ。
ここからは、イン屋がいるレースでの4つの予想のコツを解説していく。
ぜひマスターして、イン屋がいるレースでの的中率アップに役立ててみてくれ。
- イン屋のスタートコースを予想する
- イン屋のモーターの出足・行き足を確認する
- 前づけに抵抗する艇の評価を下げる
- イン屋の1つ外側の艇を狙ってみる



4つの予想のコツを活用して、的中率アップだ!
イン屋のスタートコースを予想する


出典:https://www.boatrace.jp/
イン屋がいるときの予想のコツの1つ目は、イン屋のスタートコースを予想することだ。
スタートコースを予想するときは、スタート展示の進入隊形を確認しよう。
本番のレースでも、基本的にはスタート展示の進入隊形と同じになることが多いぞ。
ただし、前づけに抵抗した艇の進入が深くなった場合、イン屋にコースを譲ることがある。
このときは、本番のレースでは、イン屋がスタート展示より1つ内側のコースに入るぞ。



初心者は、まずはスタート展示の進入隊形を確認しよう!
また、先ほども解説した通り、イン屋のなかでも選手ごとに前づけの傾向は違っている。
例えば「西島義則」選手は、どんな時でも1・2コースに前づけを狙っていく。
一方「石川真二」選手は、前づけが難しいときは3コースで妥協することもあるぞ。
他にも「村上純」選手のように、3号艇のときは枠なり進入をする選手もいるな。
「イン屋の選手一覧」で選手ごとの前づけの傾向を確認して、予想に活かしてみてくれ。



選手ごとのさらに詳しい傾向は、レースを見ながら覚えていくしかないな!
イン屋のモーターの出足・行き足を確認する


出典:蒲郡競艇場の公式サイト
イン屋がいるときの予想のコツの2つ目は、イン屋のモーターの出足・行き足を確認することだ。
前づけをしたイン屋は、スタート前の助走距離が短くなるため、スタートが難しくなる。
せっかく内側のコースをとっても、スタートが遅れると外側のコースの艇に負けてしまうぞ。
このとき、モーターの出足・行き足が良いと、スタート前後で加速しやすくなる。
イン屋のスタートが上手く行けば、コースの有利を活かして舟券に絡みやすくなるわけだな。



モーターの出足・行き足は、モーターの中間速のことだぞ!
モーターの出足・行き足については、直線タイムを参考にするのがおすすめだ。
直線タイムとは、競艇場ごとの公式サイトで公開されているオリジナル展示データだな。
イン屋の直線タイムが他の艇よりも良ければ、そのレースでの活躍が期待できるぞ。
ただし、競艇場によっては、直線タイムが公開されていないこともある。
その場合は、スタート展示でのスタート前後の伸びから出足・行き足を判断しよう。



尼崎・徳山・福岡などの場では、展示タイムが出足・行き足の参考になるぞ!
前づけに抵抗する艇の評価を下げる


出典:JLC
イン屋がいるときの予想のコツの3つ目は、前づけに抵抗する艇の評価を下げることだ。
イン屋に前づけされそうになった艇は、イン屋に合わせて加速し、前づけを阻止しようとする。
その結果、進入が深くなり、スタート前の助走距離を確保できなくなるぞ。
例えば、1コースのスタート前の助走距離は、枠なり進入なら130m前後になることが多い。
しかし、前づけに抵抗すると、スタート前の助走距離が100m以下になることがあるのだ。



イン屋がいるレースでは、1コースの進入が深くなりやすいな!
スタート前の助走距離が100m以下では、スタート前に十分な加速ができなくなる。
そのため、外側のコースの艇にまくられてしまう可能性が高くなるぞ。
さらに、そもそも多くの競艇選手は、130m前後の助走距離でスタートを練習している。
それが急に100m以下になったら、スタートタイミングを合わせるのも難しいだろう。
モーターの出足・行き足が悪ければ、1コースの艇でも着外になってしまうこともあるな。



逆に、スタートやモーターが良ければ、普通に逃げ切れることもあるぞ!
イン屋の1つ外側の艇を狙ってみる


出典:JLC
イン屋がいるときの予想のコツの4つ目は、イン屋の1つ外側の艇を狙ってみることだ。
これは、先ほどの「前づけに抵抗する艇の評価を下げる」の逆パターンだな。
前づけしたイン屋と前づけに抵抗した艇は、スタート前の助走距離を確保しにくい。
その分だけ、イン屋の1つ外側の艇は、スタート前後で有利をとりやすいぞ。



助走距離を確保できる分だけ、相対的に有利になるわけだな!
例えば、6号艇が2コースに前づけして、進入隊形が「162/345」となったとしよう。
このとき、6号艇の前づけに1号艇が抵抗しているので、この2艇は進入が深くなりやすい。
1・6号艇はスタートが難しくなるので、どちらもスタートで遅れる可能性があるぞ。
すると、2号艇が3コースから上手くスタートできれば、まくり一発を決めることができるのだ。



次は、競艇のアウト屋について解説していくぞ!
競艇のアウト屋とは?


競艇のアウト屋とは、どの艇番でも6コースからスタートする選手のことだ。
6コースは不利なコースなので、他の選手はコースを譲ることが多い。
そのため、イン屋と違って、アウト屋はほぼ確実に6コースからスタートできるぞ。
また、アウト屋の6コース成績は、同じ勝率の他の選手より高くなっている。
不利な6コースだからと言って、舟券から安易に外さないように注意してくれ。



アウト屋は、6コースからでもそこそこ活躍できるぞ!
ちなみに、アウト屋がわざわざ不利な6コースに入るのは、いくつか理由があるらしい。
例えば、6コースは最も外側のコースなので、他の艇を気にぜずに助走距離を確保できる。
助走距離が毎レース同じなら、自分の得意なタイミングでスタートを合わせやすいな。
また、競艇のコース取りには、人間関係などの面倒な要素が絡んでくることがある。
その点、アウト屋はコース取りの駆け引きとは無縁なので、スタートだけに集中できるぞ。



他にも、新人時代の慣習からアウト屋になった選手もいるな!
競艇のアウト屋の選手一覧


競艇のアウト屋について、選手名、級別、コースごとのスタート率を下の表にまとめた。
コースごとのスタート率は「そのコースのスタート回数/出走回数の合計」で計算したぞ。
また、スタート率の98%以上を赤太字にしている。
下の表に載っている選手がいるレースでは、進入隊形が変わることを覚えておこう。
選手名 | 登録番号 | 級別 | 1コース | 2コース | 3コース | 4コース | 5コース | 6コース |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
小川晃司 | 3352 | B1級 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 1.2% | 98.8% |
阿波勝哉 | 3857 | B2級 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 100.0% |
敬称略
データ:艇国データバンク
成績の集計期間:2020年11月1日~2021年4月30日
競艇のアウト屋は、現役選手では「小川晃司」選手と「阿波勝哉」選手の2名だけだ。
上の表から、この2名は、ほぼ全てのレースで6コースからスタートすることがわかるな。
また、かつては「澤大介」選手もアウト屋として有名だった。
しかし、澤選手は、2021年1月下旬の平和島一般戦を最後に、アウト屋を卒業している。
現在では枠なり進入が多いので、昔からの競艇ファンは認識を改めておこう。



アウト屋は勝ちにくいから、相当の覚悟がないとやっていけないのだ!
競艇のアウト屋がいるときの予想のコツ


競艇のアウト屋がいるレースとは「小川晃司」選手か「阿波勝哉」選手のどちらがいるレースだ。
そのため、この2名の特徴を押さえておけば、アウト屋がいるレースを攻略できることになる。
まず、小川選手と阿波選手は、ほぼ全てのレースで6コースからスタートするぞ。
2・3号艇でも6コースからスタートするので、他の選手は1つ内側のコースになると思っておこう。



アウト屋は、どの艇番でも6コースからスタートするのだ!
次に、小川選手と阿波選手について、6コース1~3着率をまとめたぞ。
選手名 | 1着率 | 2着率 | 3着率 |
---|---|---|---|
小川晃司 | 0.0% | 13.5% | 18.6% |
阿波勝哉 | 5.4% | 16.4% | 10.0% |
敬称略
データ:艇国データバンク
成績の集計期間:2020年11月1日~2021年4月30日
上の表から、小川選手は6コースからの2・3着率が高いことがわかる。
そのため、小川選手については、舟券を買うときに2・3着で買うのが良さそうだな。
一方、阿波選手は、6コースからでも1着をとっていることがわかる。
また、2・3着をとるのも上手いので、モーターが良ければ舟券に絡めてみてくれ。



小川選手と阿波選手は、6コースからでも舟券に絡んでくるぞ!
競艇のイン屋とアウト屋|まとめ


競艇のイン屋とアウト屋については、この5つがポイントだ。
- イン屋は1・2コースからのスタートが多い
- イン屋のなかでも前づけの傾向は違う
- イン屋がいると進入隊形が乱れやすい
- アウト屋はほぼ必ず6コースからスタートする
- アウト屋は現役選手では2名のみ
イン屋がいるレースを予想するときは、スタートコースと出足・行き足に注意しよう。
また、前づけに抵抗する艇の評価を下げたり、イン屋の1つ外側の艇を狙うのもポイントだな。
一方、アウト屋は、現役選手では「小川晃司」選手と「阿波勝哉」選手の2名しかいない。
この2名は6コースでもそこそこ舟券に絡んでくるので、安易に買い目から外さないようにしよう。



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競艇の勝ち方の最新記事(2025年1月31日更新)
コメントへの回答
この記事に投稿されたコメントに回答していく。
なお、全てのコメントに回答するわけではないのでご了承願いたい。
コメントの活用法については「コメントポリシー」にまとめているぞ。
「澤大介」選手はアウト屋を卒業していない?
2021年9月13日に「『澤大介』選手はアウト屋を卒業していない?」というコメントをもらった。
たしかに、9月8日~13日に平和島G3にて、澤選手はアウト屋の動きを4レースもしているな。
しかし、残りの5レースでは、アウト屋の動きをせずに枠番通りに進入しているぞ。
そのため、澤選手は、基本的には枠なり進入だが、状況によっては外に回るという感じなのだろう。
澤選手は、枠なり進入のときはチルトを下げ、外に回るときはチルトを上げることが多い。
チルトは競艇の公式サイトの直前情報に載っているので、進入予想するときに参考にしてみてくれ。
コメント
コメント一覧 (2件)
追記:⑥コースが有利な平和島だから、そんな作戦を考えたのかもしれませんね。
徳山とか大村とか戸田だったら、やんなかったかもw
オヤジさん、こんばんは(U^ω^)
9/8~の平和島に、澤大介選手が出てましたが、初日の⑥コース2着に気をよくしたのかな?
二日目、1,5着。
そして3日目の①コース、おそらく鈴木選手がいたので、深インを嫌っての⑥コース。
結果は4着。
4日目、またしても⑥コースからの、チルト3度で単騎ダッシュからの、まくりざしで3着。
最終日も⑥コースからの、叩いてまくりで1着。
これって、完全にアウト屋を卒業したわけじゃなくて、
イン時々、思ったらたまにアウト、みたいな事なんですかね?
予想をする方としては、面白いんですがね。決めつけたら、痛いですね。
個人的には、3日目の①コースが興味深いですね。
番組編成マンが、いやらしいw
まぁそこまで読んでこそ、一流なのかもですが。